フォト
2016年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« 9月6日に思うこと。 | トップページ | 酔芙蓉。 »

2013年9月13日 (金)

妖精ミト。

P9130108

↑(キンダーブックより)

昭和生まれの人々は必ず目にしたことがある武井武雄(1894~1983)の絵。

ウキウキするようなユーモラスな画面は、子どもの世界にたくさん出現していた。

武井武雄は、子どものための絵を、「童画」と名付けて、

児童書挿絵や、雑誌コドモノクニ、絵本を芸術作品と捉えた「刊本」、版画、デザインで、独自の活躍をする。

モダンで、洒落ていて、突き抜けたナンセンスぶりもあり、

天真爛漫な描線と、都会的な色使いの作品を発表し続けた画家は

いったいどのように生きた人なのだろう。 

book 武井三春「父の絵具箱」 (1989 六興出版)

 P9130094
 本の右は、季刊銀花49号(1982)の

 武井特集ペエジ。

 彼が実に多彩な創作を繰り広げたことが

 紹介されている。

 「イルフ・トイズ」と名付けた玩具の世界。

 イルフとは、古い(フルイ)の反対で

 新しいという意味の武井による造語。

 新しい様式の玩具を創造することをめざし、

 のびやかな造形の多くの玩具が創られた。

父の絵具箱」では、娘さんの三春さんの、こまやかな筆が、

仕事以外の日常の中に、

愛のあふれるアートを取りこんで暮らした父親の人生を描き出してくれる。

使用済みの葉書の紙で、三春さんに作ったトランプの丁寧な絵にもぐっとくる。

遊びを真剣に楽しみ、多くの人々と友情で結ばれ、

小さな人たちへ、夢と笑顔を惜しみなく与え続けようとした武井武雄に備わった天性の豊かな情愛に

すっかり感嘆しながら、読んだ。

彼が小さい頃、病弱だったため家の中で過ごす時間が長く

空想の世界で、「妖精ミト」を創りだし、遊んだり話したりして物語の中で一緒に過ごしたと言う。

以後の長い創作の原点となった不思議で本当のような体験だ。

一生涯、彼の世界には、この「ミト」が棲みつづけたのではないかしら。

「妖精ミト」と真剣にかかわる心もちの、自由度の大きさ!!

それを、大人になっても消去しない、こころの柔らかさ!!

Photo_2


↑絵本「ラムラム王」。

ロワ・ラムラムの頭文字をとって、RRR をそれ以降のサインに決めたというのも、楽しい思い出話だ。

武井は、気に入って、 をいろいろデザインに取り入れたらしい。

武井の形見である、RRRの指輪のことを三春さんはこのように書いている。

「そして今、父についての何か重要なことを決めるとき、ひそかに大切なRRRの指輪を出して

自分の指に嵌めてよく考えてみることにしている。」

別れの瞬間が来るまで、三春さんがどれほど父親を尊敬し、父親の芸術を愛していたか

この本の温かさは、ふたりの合作だからなのだろう。

art

pencil

« 9月6日に思うこと。 | トップページ | 酔芙蓉。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1544525/53245356

この記事へのトラックバック一覧です: 妖精ミト。:

« 9月6日に思うこと。 | トップページ | 酔芙蓉。 »