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2016年1月23日 (土)

菫色の手袋。

上等のウールの毛糸というのは

こんなにも長く品質を保つのらしい。

今から、47年も前に、友人が編んで贈ってくれた五本指の手袋。

菫色の手袋は、不思議にどこも傷むことなく

私の両手を今でもしっかり暖めてくれている。

47年も前のものだなんて言っても信じてもらえないかしら。。

Photo

50数年前の春4月、

市内各地から生徒が集まる私立中学の1年D組に入学した朝、

隣の席に座った優等生然とした三つ編みお下げのMariちゃんと、

見知らぬ新しい文化圏に突入して緊張していた私は、

自己紹介してはじめて言葉をかわした。

それからずっとずっと、今でも友達だ。

去年、はじめての長距離一人旅だといって長浜を訪ねてくれたMariちゃんは

大波小波をきちんと受け止めながら乗り越えて生きてきて、

優等生の空気を纒ったまますてきな婦人となっている。

1年D組は洋館の二階の角部屋で、木の床は、湿ったような古材の匂いがして

歩くと足に柔らかい感触が伝わって、足音も好きだった。

女子だけの、のびのび自由な空気に満ちていた教室、

ペンキが塗られた引き上げ窓の外を眺めて夢想ばかりしていた私は

授業をちゃんと聴いてたのかしらん?

木立の中に建つヴォーリズ設計の礼拝堂「ロウ講堂」は、

白い壁が美しい清楚な建物。

今思い返すと、村岡洋子訳本の中の西洋風な情景が身近だったなぁ。

毎朝礼拝に通ったロウ講堂についての画像サイトを見つけたので紹介する。

http://ifudodo.exblog.jp/19039595

高校のマロリーホールもまたヴォーリズの建築だと後に知った。

古き薫りの残る端正な学び舎で佳きものに触れる時間を過ごしたことは、

未成熟な十代の感性にとって、知らぬ間に与えられた恩恵だったと

今さらながら有難く思う。

胸の中に棲んで息を続けるものを抱くのは、幸せだ。

湖北に来て、

寒い日の外出には、どの手袋よりも暖かいので重宝している菫色の手袋も、

中学生になった初日の記憶さえ呼び覚ます、大事なもの。

高校卒業してすぐの若いMariちゃんが、

大好きな菫色の毛糸を選んでくれて、

丁寧な編み技で、五本も指のある手袋を編んで贈ってくれて

今も私の手をぽかぽか暖めてくれることに

しみじみと、ありがとう!!

・・・人生とは、

思い出をつくるもの。

胸の中に思い出がいっぱい有ると現実に溺れそうな時に助けられる。

手袋を触りながら、人生っていいな・・と思う。

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コメント

菫色というのがますます良いですね。美しい時代の美しいおはなし。

sugarさま

持ってる冬服のどれにも合う色なのも嬉しいことです。
青春をちょっぴり懐古してしまいました。。

いいお話ありがとう そんな手袋ずっと持っていたいですね

職人Mさま

実は編んでくれた友人の記憶は、薄らいでいたのですが、
編みこまれた古い時間は
いつまでも残照のようにそばに在るのですね。
いつもブログに立ち寄ってくださって恐縮です。
寒い日々、ご自愛下さいませね。

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